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細胞外フラックスアナライザー XFe24/XFe96

複合領域・汎用心血管領域神経科学領域腫瘍・がん研究

酸素消費速度(OCR)を指標としたミトコンドリア機能評価

糖尿病、肥満、がん、循環器疾患、神経変性疾患等に関する研究において、ミトコンドリア機能解析は重要です。

酸素は電子伝達系・酸化的リン酸化に使用されるため、酸素消費速度(OCR)指標を利用することにより、ミトコンドリア活性の解析を行うことができます。細胞外フラックスアナライザーXFを用いることによって、半閉鎖的微小環境における酸素消費速度を高感度・ハイスループットに計測することが可能で、微量のミトコンドリア試料を用いてのミトコンドリア機能解析を実現できます。

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電子伝達・共役アッセイによるミトコンドリア機能評価

マウス肝臓から抽出したミトコンドリアに、呼吸鎖複合体(電子伝達アッセイ)及び電子伝達系と酸化的リン酸化共役(Couplingアッセイ)の阻害剤(オリゴマイシン、FCCP、ロテノン、アンチマイシンA)を添加しながら、継続的に酸素消費速度(OCR)を計測し、ミトコンドリア機能評価を実施しました。


左図:共役アッセイ。最初に10mMコハク酸と2μMロテノンが基質として添加されており、ADP、オリゴマイシン、FCCP、アンチマイシンAを順に添加。
右図:電子伝達アッセイ。最初に10mMピルビン酸、2mMリンゴ酸、4μM FCCPが基質として添加されており、ロテノン、コハク酸、アンチマイシンA、アスコルビン酸塩/TMPDを順に添加。
初期条件(両アッセイ共通):コントロール(無添加)、4μMアンチマイシンA、20mMアジ化ナトリウム、10mMマロン酸、2.5μg/mLオリゴマイシン、2μMロテノン

これら2つのアッセイにより、ミトコンドリア機能に対する化合物の作用メカニズムを特定することが可能になります。

共役アッセイにおいて、ロテノン(呼吸鎖複合体I阻害剤)はOCR値に影響を及ぼしていませんが、これはロテノンが既に基質として含まれていたため、呼吸鎖複合体II~IVの活性によって呼吸が駆動していたことを示します。
しかしながら電子伝達アッセイでは、ピルビン酸/リンゴ酸塩に依存した呼吸が、強い呼吸がみられるコントロールとは対照的にアッセイの初めに妨げられました。コントロールとロテノン群がその後の注入に応じて同一の反応を示すことは、電子伝達系の残り(複合体II以降)が適切に機能していることを意味しています。

マロン酸塩はコハク酸脱水素酵素(複合体IIの構成要素)の競合拮抗薬であり、アンチマイシンは複合体IIIを阻害します。マロン酸塩に関しては、電子伝達アッセイの始まりの複合体Iによる呼吸を除き、呼吸速度は妨げられました。そして、アスコルビン酸塩/TMPD(電子供与剤)による呼吸が複合体IVによって成立しました。

アンチマイシンAは複合体IIIの阻害により複合体IとIIが媒介する呼吸を妨げるため、ADP、オリゴマイシンまたはFCCPに対する反応はありませんでした。しかしながら、電子伝達アッセイでアスコルビン酸塩/TMPDを添加することにより呼吸速度が上昇しました。このことは複合体 IVが作動中のままであったことを示します。

アジ化物によって複合体IVが阻害されることが、アッセイを通じた呼吸の減少により、共役アッセイ・電子伝達アッセイの双方で証明されました。電子伝達アッセイにおいてアスコルビン酸塩/TMPDの添加が複合体IVでの呼吸を増加させることができなかったという事実は有益です。

オリゴマイシン(ATP合成酵素(複合体V)の阻害剤)は共役アッセイにおいてATP合成(ADPに促進される速度)だけを妨げ、電子伝達系には影響を及ぼしませんでした。

Reference: Rogers GW, Brand MD, Petrosyan S, Elorza A, Ferrick DA, Murphy AN (2010) High throughput microplate respiratory measurements using minimal quantities of isolated mitochondria. Submitted to PLoS ONE online journal

Technical Brief: Analyzing microgram quantities of isolated mitochondria in the XF24 より抜粋

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HNEに対するラット心筋細胞の生体エネルギー応答

心不全時に産生される化合物 HNE(4-hydroxynonenal)によりストレスを受けた新生仔ラット心室筋細胞のミトコンドリアの予備能(Reserve Capacity)を評価するため、新生仔ラット心室筋細胞NRVMsにHNEを添加することによって細胞にストレスを与え、ミトコンドリア機能阻害剤(オリゴマイシン:複合体V阻害剤、FCCP:脱共役剤、アンチマイシンA:複合体III阻害剤)を順次添加し、酸素消費速度(OCR)を計測しました。



左:HNEは濃度依存的に解糖とミトコンドリア呼吸の両方を刺激しました。このことは、酸化ストレスに対するエネルギー需要の増加と一致しています。
右:FCCP添加により、HNE濃度は10μMまで予備能(Reserve Capacity)に影響を示さず、10μM以上ではミトコンドリアの最大呼吸能が阻害されており、ミトコンドリアの予備能が使い果たされていることが示唆されています。

Reference: Hill BG et al. Importance of the bioenergetic reserve capacity in response to cardiomyocyte stress induced by 4-hydroxynonenal. Biochem. J. 2009;424:99–107.

Application Note: Assessing mitochondrial dysfunction in primary cardiomyocytes より抜粋

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脂肪細胞・マウス生殖腺白色脂肪組織片におけるcAMP増加は呼吸量増加を導く

専用プレートで分化させたヒト脂肪細胞とマウス白色脂肪組織片をcAMPシグナリング促進剤で刺激した後、ミトコンドリアストレステストを実施しました。



左図:脂肪細胞において、ジブチリルcAMP(DB)処理により急激に呼吸量が増加。未処理のコントロール細胞においては、オリゴマイシン処理により、DB-cAMP処理脂肪細胞と比較し、劇的なOCRの減少が観察され、このことから、cAMPレベルの増加に伴って、プロトンリーク(脱共役)も増加していることが示唆されます。
右図:マウス生殖腺白色脂肪組織(10mg)をXF膵島キャプチャマイクロプレートを用い計測。cAMP存在下において、OCRの増加がイソプロテレノール(ISO)により誘発されています。



上図はやせ形(グラフマーカー:●○)と肥満型(■□)個体から単離したヒト脂肪細胞の呼吸を示します。肥満個体からの脂肪細胞は、やせ形と比較してイソプロテレノール刺激(ISO)による反応に明らかな減少が観察されました。

以上のように、cAMPシグナリング促進剤の投与によりcAMP量が増加すると、脂肪分解が促進され、脱共役がおこり、エネルギー消費が増えることが明らかになりました。

Reference: Yehuda-Shnaidman E, et al. Acute stimulation of white adipocyte respiration by PKA-induced lipolysis. Diabetes 2010, 59(10):2474-83.

Application Note: Measuring bioenergetic profiles of human adipocytesより抜粋

細胞外フラックスアナライザーXFを用いた論文は、 Agilent Technologies社ウェブサイトにも多数紹介されています。

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XFミトストレスキットを用いた ミトコンドリア機能評価

XFミトストレスキット/XFp用ミトストレスキットは、細胞外フラックスアナライザーを用いて、ミトコンドリア機能の評価を容易に行うことのできる試薬キットです。必要な校正や検証が予め行われた試薬が6回分(6プレート分)セットになっています。

XF Cell Mito Stress Testテンプレートに従い、操作を簡便に進めることができます。また、XF Stress Test Report Generator(Excel マクロツール)を利用することにより、簡単な操作で、ストレス試験の折れ線グラフデータから各指標(予備呼吸能等)を計算し、棒グラフデータを自動作成することも可能です。

基礎代謝測定だけでは明らかにできない、
ミトコンドリア機能評価における主要な指標:
・基礎呼吸
・ATP産生
・プロトンリーク
・最大呼吸(予備呼吸能)
を容易に計測し、細胞ストレスへの反応を評価可能にします。

XF / XFe用のキット(アッセイx6回分)、XFp用のキット(アッセイx6回分)のご用意がございます。

◆ XFミトストレスキット (型式:103015-100) / XFp用ミトストレスキット (型式:103010-100)
  構成:オリゴマイシン(ATP合成酵素阻害剤)、FCCP**(脱共役剤)、
アンチマイシンA(ミトコンドリア複合体III 阻害剤)*、ロテノン**(ミトコンドリア複合体I 阻害剤)*、
マニュアル

*アンチマイシンAとロテノンは、単一のチューブに混合されています。
**医薬用外劇物

※到着後-20℃保存
※使用期限:製造より1年間
※XF ミトストレスキットはXF24 / XF24-3 / XF96 / XFe24 / XFe96モデルに、
   XFp用ミトストレスキットはXFpモデルに適用します。ご注文の際はご注意ください。



簡易パンフレット

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