ロックド核酸プローブやプライマーにより、アッセイ感度と特異性を向上させることができます
ロックド核酸(LNAs)は、リボースがメチレンブリッジで「ロック」された(locked)修飾RNA塩基で、2’位の酸素原子と4’位の炭素原子を結び、
C3’-endo コンフォメーションで固定されています。
特長
LNAはプローブを短くすることが可能であり、以下のようなアッセイデザインをサポートします。
- アッセイ感度の向上
- 高い消光効率(低バックグラウンド)
- より大きなS/N比
- ハイブリダイゼーション特異性の向上
- ATリッチな配列をターゲットとする場合
- SNPジェノタイピングアッセイにおけるミスマッチ識別の向上
- Biosearch Technologies社の商用LNA
Black Hole Quencher(BHQ)色素のオリジナルメーカーとして、LNAテクノロジーとクラス最高のBHQクエンチャーを組み合わせ、最大のパフォーマンスを示す製品をご提供します。
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LNAオリゴの設計上の考慮点
- LNAは他のLNA残基と強く結合します。自己相補や他のLNA強化オリゴとのクロスハイブリダイゼーションを回避してください。
- GC含量30~60%になるように設計してください。
- LNAの4塩基以上の連続を避けてください。最終的な配列が10ヌクレオチド以下の場合を除きます。
- G,またはCの3塩基以上の連続を避けてください。
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LNAプローブとプライマーの注文方法
ValuMixアッセイとして、LNAプローブとプライマーをペアで注文することでアッセイのセットアップを簡便にします。プローブには、最大7つのLNAを組み込むことができ、プライマーには最大20のLNAを組み込むことができます。下記、Excel注文フォームに配列を入力する際は、+A, +G, +C, +Tとしてください。スペースやカギカッコは使用しないで下さい。例: ga+tac+a+gatta+ca
遺伝子発現およびqPCRアッセイ用は、1つのカスタムデュアルラベルLNAプローブと、1対のプライマーを1つのチューブに分注し、ご提供します。プローブとプライマーの比率をご指定いただけます。
プローブ作成に必要な情報を以下のExcelフォームにご入力いただき、 電子メールにて
reagents@primetech.co.jpまでお送りください。
SNPジェノタイピングアプリケーション用は、2つのカスタムデュアルラベルLNAプローブと1対のプライマーで構成されます。
SYBR Green Assay用のLNAプライマーとして、LNAを取り込んだカスタムオリゴの合成も行っております。
∗LNAはQIAGENグループの登録商標です。
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技術概要
- ロックド核酸がアッセイを強化する方法
LNAオリゴは、短い配列や類似の配列を検出する為のゲームチェンジャーとなります。
LNAオリゴの塩基はワトソンクリックの塩基対形成規則に従います。LNA塩基はプローブに組みこまれると、周囲のDNAのコンフォメーションの変化を誘発し、同様のC3’-endoコンフォメーションを採用することにより、二重鎖の安定性を向上させます。このことは、リン酸ー糖骨格の局所的な構造が変化し、塩基のスタッキングの相互作用が強まり、融解温度(Tm値)の上昇として観察される二重鎖全体の安定性が向上します。
LNAプローブは配列に依存しないため、Tm値の熱力学を正確に微調整することが可能であるという利点があります。LNAモノマーが、DNAまたはRNA鎖に付加される度に、二重鎖のTmは2~8℃上昇します。Tmが増加することによってプローブが短くなり、アッセイ感度の向上、消光効率の向上、S/N比の向上、ハイブリダイゼーション特異性の向上、SNPジェノタイピングアッセイにおけるミスマッチ識別の向上、A-Tリッチ配列への対応などに貢献します。
加えて、LNAモノマーはエンドヌクレアーゼやエキソヌクレアーゼに対する耐性が著しく向上するため、in vitro およびin vivoにおいて高い安定性が得られます。LNAプローブは血清や血漿、FFPE切片、レーザーキャプチャーマイクロダイゼーション(LCM)サンプルなどの複雑なサンプルマトリックス中に含まれる標的を検出するための優れたオプションになります。
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