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Sulfazyme™ PaS

Sulfazyme™ PaS

高い活性で、任意の硫酸化化合物の加水分解を可能にするアリールスルファターゼ

Sulfazyme™ PaS (EC 3.1.6.1) は、37℃で特定の硫酸化化合物を加水分解するように設計された高純度・リコンビナントのアリールスルファターゼです。
Sulfazymeは、肝臓における解毒作用第二相の一部として硫酸化された代謝物から硫酸基を加水分解します。

特長

  • 市販の他のスルファターゼと比較して高い活性を示します
  • リコンビナント酵素で生物原料の酵素と比較して純度が高く、特異的で正確な加水分解を保証します
  • 様々な硫酸化代謝物を短時間で正確に加水分解します
  • 加水分解により、質量分析で検出が困難だった抱合された代謝物をより早く、効率的に発見できるようになります

※それぞれの特長の詳細は、パフォーマンスからご確認頂けます。

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仕様

  • 製品説明:透明な水溶液
  • 比活性: > 2.5 U/mg* 以上
  • 保証された貯蔵寿命:12 ヶ月**
  • 保管温度:2~8°C

*1ユニットで1時間あたり1.0μmolのp-nitrocatechol sulfate(pNCS)をpH 8.0, 25℃にて加水分解します。
**酵素液は2~8℃で少なくとも12ヶ月間安定です。酵素の原液は長期保存を前提に調合されています。酵素を希釈すると保存性に悪影響が出ます。酵素を6ヶ月以上使用する場合は、一旦分注し、-20 ℃で凍結保存することを推奨します。

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ラインナップ

  • Sulfazyme™ PaS
  • 製品名 型式
    Sulfazyme™ PaS - 10 mL 04-PAS-010
    Sulfazyme™ PaS - 50 mL 04-PAS-050

  • 10x Reaction Buffer
  • 製品名 型式
    10x Reaction Buffer - 10 mL 04-XTB-010
    10x Reaction Buffer - 50 mL 04-XTB-050

※Sulfazyme™ PaSをご購入いただくとBufferも付属致します。

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パフォーマンス

市販スルファターゼとの比較
以下の表は、Sulfazyme™ PaS と現在市販されている他のスルファターゼとの活性を比較したものです。他のスルファターゼの活性値は、文献に記載されているデータに基づいています1

Sulfazymeと他社品の活性を比較したデータ 1Stevenson BJ, Waller CC, Ma P, Li K, Cawley AT, Ollis DL, and MD McLeod (2015) Pseudomonas aeruginosa arylsulfatase: a purified enzyme for the mild hydrolysis of steroid sulfates.(緑膿菌アリルスルファターゼ:ステロイド硫酸エステルの加水分解のための精製酵素。) Drug Test. and Anal. 7, 903-911.


カタツムリ由来酵素との活性の比較
市販されているスルファターゼ酵素の大半は、カタツムリ、カサガイ、アワビなどの生物を原料としており、加水分解反応を阻害する代謝物や酵素活性が含まれることがあり、不正確な結果につながる可能性があります。Sulfazyme™ PaS はリコンビナントで、90% 以上の純度を有しています。この酵素はスルファターゼ活性のみを示すことが確認されており、非常に特異的で正確な加水分解を保証します。

Sulfazymeとカタツムリ由来酵素の活性を比較したデータ 図1. Sulfazymeとカタツムリ(Helix pomatia)由来の粗酵素の相対的活性を検出するために行った発色アッセイの結果。
(a)フェノールフタレイングルクロニドを用いたグルクロニダーゼ活性(25℃)
(b)パラニトロカテコール硫酸を用いたスルファターゼ活性(37℃)
(c)カルセイン-AMを用いたエスターゼ活性(37℃)
相対活性は、最も低い活性に対して正規化することで求めました。
  [From Sitasuwan N, McGee A, Lee LA. (2019). Hydrolysis of sulfated steroids, toxic endobiotics and xenobiotics using purified sulfatase for quantitation of sulfated and unconjugated compounds. Proceedings of the 67th ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, Atlanta, GA. June 2-6, 2019.]


硫酸化代謝物ごとの加水分解プロファイル
既知濃度の硫酸化代謝物をSulfazymeで加水分解した結果図2. 既知濃度の硫酸化代謝物を24時間までSulfazymeで加水分解した際のグラフ。
(a)Sulfazymeとインキュベートした合成尿(Surine™)中のコルチゾール硫酸塩
(b)Sulfazymeとインキュベートした合成尿(Surine™)中のタペンタドール硫酸塩
(c)Sulfazymeとインキュベートしたヒト血漿中のタペンタドール硫酸塩
[From Sitasuwan N, McGee A, Lee LA. (2019). Hydrolysis of sulfated steroids, toxic endobiotics and xenobiotics using purified sulfatase for quantitation of sulfated and unconjugated compounds. Proceedings of the 67th ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, Atlanta, GA. June 2-6, 2019.]


テルブタリン代謝物に対する脱抱合効率の比較
ヒト尿サンプル中のテルブタリン代謝物を加水分解するための3つの酵素の脱抱合効率を比較しました。IMCSzyme®のSulfazyme™ PaS(論文中ではIMCS-PSFと表記)をHelix pomatiaβ-グルクロニダーゼ(Sigma社)と比較検討しました。健常者のボランティアから、テルブタリン錠剤の経口投与前後に尿サンプルを採取しました。サンプルは、4つの酵素およびサンプル混合条件(表1)下で処理されました。本研究により、Sulfazyme™ PaSは、テルブタリンの分析に通常用いられる他の酵素と比較して、高い加水分解効率を示すことが実証されました(図3)。

酵素とサンプルの混合条件
酵素ごとのテルブタリン代謝物への加水分解効率を示すデータ
図3. 酵素なし、IMCSZyme、IMCS-PSF(Sulfazyme PaS)および粗酵素のそれぞれを用いて加水分解を行い、テルブタリン代謝物が時間ごとにどのくらい加水分解されたかを比較したグラフ。データは平均値±SDで表した(n=3)。***p ≤ 0.001 は ANOVA に基づいている。
ANOVA: Analysis of Variance(分散分析)、SD: Standard deviation(標準偏差)
[From Wang FR, Fei J, Yu XL, Zhao XC, Wang Q, Metavarayuth K. (2018). Advancing the Analysis of Terbutaline in Urine Samples Using Novel Enzyme Hydrolysis. Bioanalysis. doi: 10.4155/bio-2018-0145.]


抱合された代謝物に対する加水分解効率の比較
Sulfazyme をIMCSzyme®と併用することで、質量分析では検出が困難な抱合された代謝物をより早く、効率的に発見することができます。 IMCSzymeと下記のSulfazyme PaSを組み合わせると、尿中のフェニル-γ-バレロラクトン(PVL)を迅速に検出することができます。従来の方法では6時間かかっていましたが、IMCSzymeとSulfazymeの2つ酵素を併用した場合では、加水分解はわずか30分で完了します2


2Lessard-Lord J, Auger S, Plante P-L, Picard P, Dudonné S, Desjardins Y. (2021). Ultra-fast determination of the capacity to degrade proanthocyanidins from cranberries into phenyl-γ-valerolactones by Luxon-MS/MS. Proceedings of the 69th ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, Philadelphia, PA. October 31 – November 4, 2021.

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ポスター

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文献

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Safety Data Sheet

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この製品のメーカー

  • Integrated Micro-Chromatography Systems, Inc.
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