ヒト生体臓器を模倣したオーガンオンチップで、薬効、薬物動態、安全性・毒性評価を。
CN Bio社製PhysioMimix®は、ヒト生体臓器モデルを模倣可能なシステムです。搭載された灌流システムによる流体フローが複雑な生理学的環境を正確に模倣し、3D臓器モデルの形成を促進します。
これによって、ヒト臓器の病態生理学、表現型、機能をin vitroで再現することができ、ヒトに特異的な薬物標的の同定、薬物相互作用や毒性メカニズムの解明、臨床転帰のより正確な予測などのために必要なラボアッセイが可能になります。従来の2次元細胞培養や動物実験からは得られない、臨床への橋渡しが可能なデータの取得をサポートします。
特長
- 灌流により生理学的環境を模倣:
流体フローが血流を再現することで、ヒト生体臓器モデルの形成を促進するほか、免疫系を模倣する循環免疫細胞の組み込みも可能にします。 - 最大4週間の培養:
PhysioMimixコントローラーが、空気圧接続を介してヒト生体臓器モデルの灌流のための調節可能な培地フローを提供し、長期組織培養(最大4週間)が可能になります。
※3D検証済み細胞、Nash-in-a-boxでは、2週間の培養が保証されています。 - オープンウェル設計:
急性および慢性投与試験を容易にし、リアルタイムモニタリングと長期的データ収集のための培地サンプル回収(最大1mL)を可能にします。 - リアルタイムモニタリング
- ユーザーフレンドリー
1分以内にプログラムしてランを開始 - 最大6枚のプレートを並行稼働:
PhysioMimixコントローラーには、1台または2台のドッキングステーションを接続可能。最大6枚のプレートを並行して稼働させることができます。 - ハイスループット:
PhysioMimix Single-organ HT モデルでは、1プレートで同時に48の組織培養を行えるプレートが利用可能です。 - 様々なヒト生体臓器を模倣可能:
肝臓モデル |
プレート周囲および足場を通しての灌流が3D組織の形成を可能にします。 | | 
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バリアモデル |
循環流が腸や肺などのバリアモデルの生理的バリア機能をサポートします。 | | 
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2臓器モデル |
腸や肺などのバリアモデルと肝臓モデルを相互に連結し、2臓器間のコミュニケーションを可能にします。 | | 
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【CN Bio社製品紹介動画】 PhysioMimix™ OOC - Single and multi organ-on-a-chip systems (約4分半、音声有(BGMのみ))
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モデルラインナップ

| | PhysioMimix Single-organ Standard ●
In vitro 3D単一臓器モデルを迅速に構築できるエントリーモデル。 薬物や疾患の作用機序に関する詳細な知見を得ることができます。 Liver-12プレートを用いてヒト肝臓の微細構造を模倣した肝臓モデルを、Barrierプレートを用いてバリアモデル(腸、肺など)を作製可能です。 |

| | PhysioMimix Single-organ HT ●
より高いスループットを備えた次世代モデル。 より多くの実験から並行してデータを生成することで、データの頑健性と再現性が向上し、データの信頼性が高まります。 Liver-48プレートおよびSingle-organ Standard モデルのプレートと互換性があります。 |

| | PhysioMimix Multi-organ Standard ●
肝臓モデルと腸や肺などの臓器モデルを相互接続することができるモデルです。臓器が複雑なシステムの一部としてどのように相互作用し、コミュニケーションするかを模倣することで、疾患状態や薬物の挙動について、ヒトに特化したより深いメカニズムについての理解を得ることができます。 Dual-organ プレート、Single-organ Standardモデルのプレートと互換性があります。 |
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オンデマンドWebinar

[2024/12/9実施] 上記画像をクリックすると、視聴ページが開きます。お客様情報ご入力後視聴ください。
【タイトル】バリデーションされたヒト生体臓器模倣システムCN Bio社PhysioMimix®のご紹介
【要旨】
昨今の創薬研究において、以前から開発が続けられている低分子や抗体医薬、核酸医薬に加えて、細胞移植、次世代ペプチド、AIを活用した人工タンパクなど創薬モダリティは大きく変化しています。しかしながら、医薬品の開発プロセスにおける期間とコスト、そして開発成功率は依然として大きな課題となっています。
それらの課題解決のために、生体模倣システム (Micro-Physiological System: MPS)が着目されています。特にヒト細胞を用いたスフェロイドや共培養によるオルガノイドを特殊な支持体上に形成する三次元培養技術と、培養液の灌流などにより生み出されるシアストレスによって生体内環境を模倣したオーガン・オン・チップ(Organ-On-Chip: OOC)は、創薬分野における病態モデル作製、薬物スクリーニングや安全性・毒性試験、ADMEでの活用が期待されています。
本ウェビナーでは、CN Bio社が提供するMPSプラットフォームであるPhysioMimixシステムとその有用性についてご紹介します。併せて、長年の研究開発により蓄積されたCN-Bio社と共同研究者の公開データを基に、特にヒト肝臓、ヒト腸、ヒト肺を模倣したOOCの活用事例についてもご紹介できれば幸いです。 PhysioMimixシステムは使いやすいシステム構成とバリデーションされたSOPにより、これからOOCの試験運用をお考えの創薬研究者に向けて、最適なMPS環境をご提供します。

[2025/1/22実施] 上記画像をクリックすると、視聴ページが開きます。お客様情報ご入力後視聴ください。
【タイトル】CN Bio社PhysioMimix®が提供するReady-to-UseなMPS構築キットのご紹介
【要旨】
前回のウェビナーでは、CN Bio社が提供するMPS (生体模倣システム)プラットフォームであるPhysioMimixシステムの概要とその有用性についてご紹介しました。続いて本ウェビナーでは、生体内環境を模倣したオーガン・オン・チップ(Organ-On-Chip: OOC)技術を用いて、病態モデル作製、薬物スクリーニングや安全性・毒性試験、ADMEなどin vitro細胞実験系の構築を加速するReady-to-UseなCN Bio社MPSキットについてご紹介します。
▼ご紹介製品:
1.NASH-in-a-box:ヒト非アルコール性脂肪肝炎(NASH)をin vitroで再現するためのMPS構築キット
2.Human 18 (Bioavailability assay kit):ヒト経口薬の生物学的利用能をin vitroでプロファイリングするMPS構築キット
CN Bio社は、自社における研究開発および共同研究により確立されたMPS構築のための材料およびSOPを含むキット製品を今後も続々とリリース予定です。MPS環境をより迅速に、安定して構築するためのPhysioMimixシステムとMPS構築キットを用いた統合的なソリューションの一端を、本ウェビナーでご紹介できれば幸いです。
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アプリケーション
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アプリケーション事例
呼吸器感染研究および治療薬評価のための肺胞および気管支生体模倣システム(MPS) |
ヒト肝臓生体模倣システム(MPS)による薬物誘発性肝毒性の予測 |
脂肪性肝疾患と薬物性肝障害への影響を研究するための肝臓生体模倣システム |
腸の生体模倣システムによるヒト薬物透過性の予測 |
腸肝生体模倣システムにおける薬物代謝 |
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消耗品
PhysioMimix
®の消耗品は、標準的な細胞培養プレートのような外観と使用感で、2Dアッセイからオーガンオンチップへの迅速な移行をサポートします。
Liver プレート (型式:MPS-LC12、MPS-LC48)
初代培養ヒト肝細胞および非実質細胞に最適な条件を提供可能なプレートです。12ウェルのLiver-12、48ウェルのLiver-48があります。
12 ● ● ● 48 ●
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Barrier プレート (型式:MPS-T12)
腸や肺などの、より生理学的に適切な生物学的バリアモデルを構築するためのプレートです。腎臓など他の臓器モデルにも使用可能です。
● ● ●
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Dual-organプレート (型式:MPS-TL6)
バリアモデルと肝臓モデルの2 臓器連結を可能にするプレートです。
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● PhysioMimix Single-organ Standard
● PhysioMimix Single-organ HT
● PhysioMimix Multi-organ Standard
PhysioMimix 各モデルとの適合性 モデル | Single-organ | Multi-organ |
Standard | HT | Standard |
Liver-12プレート | ● | ● | ● |
Liver-48プレート | × | ● | × |
Barrierプレート | ● | ● | ● |
Dual-organプレート | × | × | ● |
3D検証済み細胞CN Bio社は、長期3D細胞培養で増殖することが検証された、生理学的に適切な細胞を特定しています。CN Bio社の3D検証済み細胞カタログから細胞を選択することで、オーガンオンチップ研究から臨床への
橋渡しが可能な、信頼性の高いデータを迅速に作成することができます。
- Primary human hepatocyte cells
- Primary human Kupffer cells
NASH-in-a-boxNASH-in-a-boxには、業界で検証済みのヒトin vitro非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis;NASH)モデルをご自身の研究室で再現するために必要な、細胞、試薬、プレートがすべて含まれています。PhysioMimix single-organおよびmulti-organモデル用に設計されており、オーガンオンチップ・アプローチの迅速な導入が可能です。
Bioavailability assay kit: Human 18 
ヒト in vitro 腸/肝臓オンチップモデルとバイオアベイラビリティアッセイをご自身の研究室で再現するために必要な細胞、試薬、プレートがすべて含まれているキットです。
PhysioMimix Multi-organ システムを使用し、流路で連結された初代ヒトRepliGut
®-Planar Jejunum/PhysioMimix 肝臓オンチップモデルを迅速に導入することができます。長年の研究により開発・改良された検証済みの組織モデルとプロトコルを使用しているため、モデル化/アッセイ法の開発とバリデーションが不要です。
腸および肝臓のADME推定に加え、流路で連結した2臓器システムを介した経口バイオアベイラビリティプロファイリングが可能になります。

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システム構成・仕様・型式

- コントローラー
最大2 つのドッキングステーション(最大6枚のプレート)を接続可能です。 - ドッキングステーション
コントローラーとMPSドライバーを仲介します。
1つのドッキングステーションに3つのMPSドライバーを搭載可能です。 - MPSドライバー
プレート1枚の接続にMPSドライバー1つが必要です。
【仕様】 (モデル共通)
| コントローラー | ドッキングステーション | MPSドライバー |
寸法 (W) x (D) x (H) mm | 230 x 430 x 415 | 435 x 380 x 65 | 135 x 230 x 55 |
重量 | 17.5kg | 4.4kg | 1.9kg |
電源 | 100-240V 50/60Hz、 最大消費電力:500W | - | - |
【型式】 | コントローラー | ドッキングステーション | MPSドライバー |
Single-organ Standard
| PMX-T1-CON | PMX-T1-DS3 | PMX-T1-MD6 |
Single-organ HT
| PMX-T1-HT-CON | PMX-T1-MD7 |
Multi-organ
| PMX-M1-CON | PMX-M1-DS3 | PMX-M1-MD5 |
※ソフトウェアライセンスx1が付属します。
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References
疾患モデル作成【COPD】Advanced pathophysiology mimicking lung models for accelerated drug discoveryThanh Huyen Phan et al., Biomaterials Research volume 27, Article number: 35 (2023)
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10.1186/s40824-023-00366-x【HBV】3D microfluidic liver cultures as a physiological preclinical tool for hepatitis B virus infectionA. M. Ortega-Prieto et al., Nature Communications volume 9, Article number: 682 (2018)
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10.1038/s42255-020-0214-9安全性・毒性学【DILI】Normalization of organ-on-a-Chip samples for mass spectrometry based proteomics and metabolomics via Dansylation-based assayErin M. Gallagher et al., Toxicology in Vitro Volume 88, April 2023, 105540
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10.1016/j.tiv.2022.105540【Immuno-medicated toxicity】Gut-Liver physiomimetics reveal paradoxical modulation of IBD-related inflammation by short-chain fatty acidsMartin Trapecar et al., Cell Syst. 2020 Mar 25; 10(3): 223–239.e9. Published online 2020 Mar 18.
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10.1016/j.cels.2020.02.008安全性・毒性学 / ADME【DILI】 【Drug Metabolism】 【Drug absorption】Multiorgan microphysiological systems as tools to interrogate interorgan crosstalk and complex diseasesMartin Trapecar, FEBS Lett. 2022 Mar;596(5):681-695.
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10.1002/1873-3468.14260【DILI】 【Drug Metabolism】 【Drug absorption】 【General OOC】Interconnected Microphysiological Systems for Quantitative Biology and Pharmacology StudiesCollin D. Edington et al., Scientific Reports volume 8, Article number: 4530 (2018)
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10.1038/s41598-018-22749-0【DILI】 【Immuno-medicated toxicity】 【Drug Metabolism】Characterizing the reproducibility in using a liver microphysiological system for assaying drug toxicity, metabolism, and accumulationAndrés Rubiano et al., Clinical and Translational Science, 2021 May;14(3):1049-1061.
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10.1111/cts.12969
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10.1016/j.mrgentox.2024.503762ADME【Drug Metabolism】 【Drug absorption】Application of a gut–liver-on-a-chip device and mechanistic modelling to the quantitative in vitro pharmacokinetic study of mycophenolate mofetilNicoló Milani et al., Lab Chip. 2022 Jul 26;22(15):2853-2868.
doi. :
10.1039/d2lc00276k※この他にも多数の論文がございます。詳細はお問い合わせください。
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